2021年4月10日土曜日

魚の形

 魚鼓/魚板

魚鼓(ぎょく/ぎょこ)、または 魚板(ぎょばん)は梵音具。

梆(ほう)、魚鼓(ぎょく/ぎょこ)、 魚板(ぎょばん)

梵音具というのは、宗教で使われる道具で、その中でも音の出る道具(鳴物)をいう。魚鼓は仏教、とくに禅宗で用いる鳴物だ。
木製で口に珠をくわえた魚の形で、鯱(オルカではなく想像上の妖魚)がモチーフとなっており 鯉の場合もある。
梁などから吊り下げられていて長い棒を使って打つ。時を告げる道具であり、主に食事の合図に使われた。「飯時だぞー」という お知らせを皆に音で知らせたというわけだ。

魚鼓は、中国福建省生まれの隠元隆琦(黄檗山萬福寺の住職)が日本に伝えたという。その時の名前は 梆(ほう)*といい、今でも日本で この名は残っている。

ちなみに、お経の時にポクポクとリズムを打つ「木魚」は、魚の形をリアルに模した魚鼓がもとになっているという。


*黄檗山萬福寺の 梆(ほう)について、下記は wikipedia より引用
前方入口の前には、「開梆」(かいぱん、「ぱん」は木偏に邦)という巨大な木製の魚が吊り下げられている。開版、魚梆、魚鼓、飯梆などとも呼ぶ。
これは叩いて食事や法要など日常の行事・儀式の刻限を知らせるための法器であり、木魚の原型といわれている。現在掛かっている開梆は3代目であり、文華殿に2代目が所蔵されている。

他にも 魚の形をした楽器があったりして

ラジャオ : ポルトガル マディラ島の弦楽器

マツヤ・ヤージュ : インドのハープ